トライアル雇用助成金2026年度(令和8年度)版一次ソース確認済

採用コストを下げながら月4万円×3ヶ月受け取るトライアル雇用助成金 完全解説

ハローワーク経由で「就職困難な求職者」を3ヶ月間試行雇用すると、企業に月4〜5万円の助成金が支給される制度。採用ミスマッチを減らしながら採用コストも圧縮できます。

2026年4月22日

4〜5万円/月

1人あたりの助成額

3ヶ月

トライアル期間(原則)

92万円

キャリアアップ助成金との組み合わせ最大

2週間以内

実施計画書の提出期限

柴 悠介

著者 / Author

柴 悠介

株式会社リクステップ CEO / K-Drive株式会社 CTO。100社以上への助成金・補助金申請サポート実績。本記事は厚生労働省「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」公式リーフレット(令和8年4月8日版)を一次資料として作成。

📋 制度の基本情報(一目でわかる)

助成額

月4万円(母子・父子家庭は月5万円)× 最大3ヶ月

対象事業主

雇用保険適用の全事業主(業種・規模問わず)

必須条件

ハローワーク等経由の紹介が必須。直接採用は対象外。

申請のタイミング

雇入れから2週間以内に実施計画書を提出。終了後2ヶ月以内に支給申請。

申請先

管轄の都道府県労働局またはハローワーク

目的

就職困難な求職者の早期就職支援。無期雇用への移行を前提とした試行雇用。

1制度の概要——採用ミスマッチを防ぎながらコストも回収

トライアル雇用助成金は、職業経験の不足・離職期間の長期化などで就職が難しい求職者を、原則3ヶ月間の試行雇用(トライアル雇用)で受け入れた事業主に対して支給される制度です。

企業にとっては「働いてもらいながら適性を見極めてから本採用を判断できる」という採用リスク軽減のメリットと、その間の人件費の一部として月4万円(最大15万円)が戻ってくるという二重のメリットがあります。ハローワークの求人・紹介・手続きサポートと組み合わせることで、採用広告費もゼロにできます。

2対象労働者——7パターン該当するか確認

以下のいずれかに該当する求職者(ハローワーク等への求職申込者)が対象です。

#対象となる求職者の状況
紹介日前日から2年以内に2回以上の離転職をしている
紹介日前日から離職期間が1年を超えている
妊娠・出産・育児を理由に離職し、安定した職業に就いていない期間が1年超
生活保護受給者(所定労働時間20時間以上でも可)
生活困窮者(住居確保給付金受給者等)
日雇労働者・ホームレス・住居喪失不安定就労者
その他、ハローワーク所長が就職困難であると認めた者(ニート・フリーター等を含む場合あり)

3支給額の計算

支給額は対象労働者ごとに計算されます。複数人を同時にトライアル雇用すればその人数分が支給されます。

💰 支給額の計算例
通常の対象労働者 1人を3ヶ月トライアル雇用月4万円 × 3ヶ月 = 12万円
母子家庭の母を3ヶ月トライアル雇用月5万円 × 3ヶ月 = 15万円
通常対象者を5人同時にトライアル雇用月4万円 × 3ヶ月 × 5人 = 60万円

※月の途中から雇用を開始した場合、その月は実際の就労日数に基づき日割り計算。トライアル期間中に無期雇用へ移行した場合や途中退職した場合も日割り計算で支給されます。

4申請の流れ——「実施計画書は2週間以内」が最重要

1

ハローワーク(求人者マイページ)でトライアル雇用求人を申込む

求人票に「トライアル雇用を希望する」旨を明記して掲載。ハローワークのオンライン申請(求人者マイページ)または窓口で手続き。通常の求人と同時に掲載できる。費用は無料。

ハローワーク・民間職業紹介事業者経由が必須
2

紹介・面接・採用→トライアル雇用開始

ハローワーク等から対象者を紹介してもらい、面接・選考・採用。雇入れ時に「トライアル雇用契約書」を締結する(通常の雇用契約書+トライアル期間を明記したもの)。

3

雇入れから2週間以内に「トライアル雇用実施計画書」を提出

最も重要なステップ。雇入れ日から2週間以内に、管轄のハローワークまたは労働局に「トライアル雇用実施計画書(共通様式第1号)」を提出。記載項目に「常用雇用への移行を判断する具体的な基準(業務指示の理解度・勤怠の安定・実務遂行能力など)」を3つ以上明記するのが重要。

⚠ 2週間を過ぎると受理されず不支給に
4

3ヶ月間のトライアル雇用を実施・記録

出勤簿・賃金台帳を整備。通常の労働者と同様に労働基準法が適用されるため、適正な労務管理が必要。トライアル期間中に無期雇用へ移行することも可能。

5

終了後2ヶ月以内に支給申請書を提出→受給

「トライアル雇用結果報告書兼助成金支給申請書(共通様式第2号)」に出勤簿・賃金台帳・雇用契約書の写しを添付して提出。常用雇用に移行した場合はその雇用契約書も添付。審査後1〜3ヶ月で振込。

常用雇用に移行しなくても助成金は受給できる

5キャリアアップ助成金との組み合わせ——1人最大92万円

🎯 組み合わせパターン:1人採用で最大92万円

トライアル雇用で3ヶ月試行→常用雇用移行→6ヶ月後にキャリアアップ助成金(正社員化コース)を申請するパターンが最大金額になります。

12万円

トライアル雇用助成金

月4万×3ヶ月

80万円

キャリアアップ助成金

有期→正社員化・中小

=

合計 最大92万円

※キャリアアップ助成金の要件(6ヶ月以上の有期雇用実績・就業規則への正社員転換制度規定等)を満たすことが条件。重点支援対象者なら最大80万円、情報公表加算で+20万円も可。詳細は キャリアアップ助成金 正社員化コース完全解説 をご覧ください。

6よくある失敗と注意点

「うちの採用でトライアル雇用使える?」——まず確認

ハローワーク求人の作り方から実施計画書・支給申請まで、リクステップが伴走します。
キャリアアップ助成金との組み合わせ申請も対応可能です。

よくある質問(FAQ)

テレワーク雇用でもトライアル雇用助成金を申請できますか?

申請できます。テレワーク(在宅勤務)の形態でトライアル雇用することも可能で、その場合は最大6ヶ月間のトライアル雇用が認められます(ただし助成金の支給は最初の3ヶ月分のみ)。所定労働時間が通常の労働者と同じ30時間以上であることが条件です。

複数名を同時にトライアル雇用した場合、上限はありますか?

法令上の人数制限はありません。対象者の人数分だけ助成金が支給されます。5人同時にトライアル雇用すれば最大60〜75万円の受給が可能です(通常の対象者の場合)。ただし、直近6ヶ月以内に事業主都合で離職させた労働者数を超える採用は一部制限があります。

トライアル雇用期間中に本採用を決めた場合、どうなりますか?

トライアル期間の途中で無期雇用に移行することは可能です。その場合でも、無期雇用移行日(またはトライアル終了日)から2ヶ月以内に支給申請を行えば、実際にトライアル雇用した期間分の助成金を受給できます。移行後はキャリアアップ助成金(正社員化コース)の申請準備を開始してください。

民間の人材紹介会社(エージェント)経由でも対象になりますか?

対象になります。厚生労働省が定める要件を満たした有料・無料職業紹介事業者(適正な運用を期すことのできる事業者として労働局長に届出をしている事業者)を通じた場合も、ハローワーク経由と同様に対象になります。ただし、全ての民間紹介会社が対象というわけではないため、事前に確認が必要です。

実施計画書を出し忘れた場合、助成金は受け取れますか?

受け取れません。トライアル雇用助成金で最も多いミスがこれです。雇入れから2週間以内に「トライアル雇用実施計画書(共通様式第1号)」を労働局またはハローワークに提出しないと、3ヶ月のトライアルを終えても一切の助成金を受給できません。採用が決まったら翌日にはハローワークへ連絡してください。

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