キャリアアップ助成金正社員化コース🆕 情報公表加算 R8.4.8新設一次ソース確認済

キャリアアップ助成金(正社員化コース2026年度版|支給額・重点支援対象者・情報公表加算を完全解説

中小企業は重点支援対象者で最大80万円、通常40万円。令和8年4月8日新設の情報公表加算(20万円)・制度導入加算・多様な正社員加算で最大140万円超も可能。

2026年4月20日

80万円

重点支援対象者(有期→正規・2期)

40万円

通常の有期雇用(1期のみ)

20万円

🆕 情報公表加算(R8.4.8新設)

20

1年度1事業所の申請上限

柴 悠介

著者 / Author

柴 悠介

株式会社リクステップ CEO / K-Drive株式会社 CTO。100社以上への助成金・補助金申請サポート実績。本記事は厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」令和8年4月8日版・支給要領(R8.4.8時点)を一次資料として作成。

1制度の概要と令和8年度の変更点

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、有期雇用労働者・無期雇用労働者・派遣労働者を正規雇用労働者に転換した事業主に対して支給される助成金です。厚生労働省が管轄し、要件を満たせば原則受給できる(審査で落とされない)タイプの助成金です。

令和8年度(2026年度)の主な変更点

変更点内容適用開始
🆕 情報公表加算の新設正規雇用転換に係る情報をウェブサイトで公表した場合、1事業所あたり20万円加算(大企業15万円)令和8年4月8日以降の転換から
重点支援対象者制度の継続令和7年度から導入された「重点支援対象者のみ2期(最大80万円)」の仕組みが令和8年度も継続令和7年4月〜継続
新規学卒者の除外継続雇い入れた日から1年未満の新規学卒者は支給対象外令和7年4月〜継続
キャリアアップ計画書の届出制労働局長による「認定」が不要となり、「届出のみ」に簡素化(ただし転換前日までの提出は必須)令和7年4月〜継続

2支給額の全体像——区分ごとに整理

支給額は①企業規模(中小・大企業)×②転換前の雇用形態(有期・無期)×③重点支援対象者かどうかの組み合わせで決まります。

転換パターン中小
(重点支援)
中小
(通常)
大企業
(重点支援)
大企業
(通常)
有期雇用→正規雇用80万円(40万×2期)40万円(1期のみ)60万円(30万×2期)30万円(1期のみ)
無期雇用→正規雇用40万円(20万×2期)20万円(1期のみ)30万円(15万×2期)15万円(1期のみ)

3加算措置4種——最大で+80万円

基本の支給額に加えて、以下の加算措置があります。それぞれ1事業所あたり1回のみの加算です。

加算の種類中小企業大企業主な要件
🆕 情報公表加算R8.4.8〜+20万円+15万円正規転換に係る情報(転換制度概要・直近3事業年度の実績数・最短/平均期間)を自社HPまたは「しょくばらぼ」で公表。支給申請日からその年度終了まで掲載継続が条件。
制度導入加算+20万円+15万円キャリアアップ計画期間中に正規転換制度を就業規則等に新たに規定し、その制度に基づいて転換した場合。1号者のみ対象。
多様な正社員制度加算+40万円+30万円キャリアアップ計画期間中に「勤務地限定・職務限定・短時間正社員」のいずれかの制度を新たに規定し、その制度に基づいて転換した場合。
賞与・退職金制度導入加算別コース(賞与・退職金制度導入コース)として申請正社員への賞与・退職金制度を新規導入した場合に別途申請可能。

加算組み合わせ例:最大受給額シミュレーション

ケース内訳合計(中小)
重点支援対象者を転換、初めての制度規定、情報公表あり80万(基本)+20万(制度導入)+20万(情報公表)120万円
重点支援対象者を転換、多様な正社員制度新規導入、情報公表あり80万(基本)+40万(多様な正社員)+20万(情報公表)140万円
通常の有期雇用を転換、制度導入、情報公表あり40万(基本)+20万(制度導入)+20万(情報公表)80万円

4重点支援対象者の判定フロー

「重点支援対象者」に該当するかどうかが、40万円か80万円かを分ける最重要ポイントです。以下のフローで確認してください。

📋 重点支援対象者判定フロー

【a】転換対象者は雇い入れから3年以上の有期雇用労働者ですか?
✅ はい → 重点支援対象者「有期→正規」で中小企業80万円(2期)を申請できます。
いいえ → 次の質問へ
【c】派遣労働者・母子家庭の母等・父子家庭の父・人材開発支援助成金の特定訓練修了者 のいずれかですか?
✅ はい → 重点支援対象者「有期→正規」で中小企業80万円(2期)を申請できます。
いいえ → 次の質問へ
【b】雇い入れから3年未満の有期雇用労働者で、以下の①②を両方満たしますか?①過去5年間に正規雇用だった期間が合計1年以下 ②過去1年間に正規雇用として雇用されていない
✅ はい → 重点支援対象者「有期→正規」で中小企業80万円(2期)を申請できます。
いいえ → 重点支援対象者以外「有期→正規」は中小企業40万円(1期のみ)になります。

5支給要件の詳細——10の確認ポイント

正社員化コースには細かな要件があります。1つでも満たさないと不支給になります。申請前に必ずすべて確認してください。

事業主の要件

  • 雇用保険適用事業所の事業主であること
  • キャリアアップ計画書を転換日の前日までに管轄の都道府県労働局またはハローワークに提出していること(認定不要・届出のみ)
  • 支給申請した年度の前年度以前のいずれかの保険年度の労働保険料を納入していること(滞納がないこと)
  • 申請日の前日から1年前の間に会社都合の解雇・雇い止めがないこと
  • 取締役・役員の3親等以内の親族は対象外

対象労働者の要件

  • 正規雇用労働者と異なる雇用区分の就業規則等の適用を6ヶ月以上受けて雇用されていた有期・無期雇用労働者であること(実態に差があっても、就業規則上の規定の差がない場合は対象外)
  • 正社員化後の「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が就業規則等に規定され、適用されること
  • 転換後6ヶ月分の賃金が転換前6ヶ月分と比較して3%以上増額していること(通勤手当・時間外手当を除く基本給・定額手当等の合計で計算)
  • 転換前日から過去3年以内に同一事業所等で正規雇用されたことがないこと
  • 支給申請日において、正社員としての雇用が継続していること(離職していないこと)

6申請スケジュール(1期・2期の流れ)

「キャリアアップ計画書の提出は転換日の前日まで」が絶対条件です。これを怠ると受給できません。

正社員化コース——転換から受給まで最短でも9〜10ヶ月

事前①

📋

就業規則の整備——正社員転換制度・賞与・昇給・退職金を規定

正規雇用と非正規雇用で異なる就業規則(雇用区分の差)を整備。転換制度・賞与・昇給・退職金制度を就業規則等に明記し、全従業員に周知する。制度を新たに規定する場合は「制度導入加算(+20万円)」の対象になります。

転換前に必ず完了

事前②

📤

キャリアアップ計画書を労働局に提出(届出)

転換実施日の前日までに管轄の都道府県労働局またはハローワークに提出。令和7年4月から「認定不要」になったが届出は必須。情報公表加算を狙う場合はキャリアアップ計画書にその旨をチェックしておく。

⚠ 転換前日までに提出必須

事前③

🌐

【情報公表加算を申請する場合】ウェブ上で情報を公表

自社ホームページまたは「しょくばらぼ」に①転換制度概要②直近3事業年度の転換実績数③最短/平均期間を公表。キャリアアップ計画書の計画期間内に公表していることが条件。支給申請日からその年度終了まで掲載継続が必要。

🆕 +20万円

STEP1

🤝

正社員への転換実施

就業規則に基づき、面接・試験等の客観的な転換制度に従って対象労働者を正社員に転換。転換と同時に賃金を3%以上増額すること。雇用契約書を作成・交付し、社会保険の加入手続きも行う。

STEP2

📅

正社員として6ヶ月間就業継続・賃金支払い

転換後6ヶ月間の賃金を支払う(転換前6ヶ月の賃金から3%以上増額した水準で)。この間の賃金台帳・出勤簿・雇用契約書等を正確に保管する。

6ヶ月間(約半年)

申請①

💰

【第1期申請】6ヶ月分の賃金支払日の翌日から2ヶ月以内 → 40万円(重点支援・通常とも)

管轄の都道府県労働局またはハローワークに支給申請書類を提出。電子申請も可能。期限を1日でも過ぎると受理されないためスケジュール管理が最重要。

⚠ 2ヶ月以内に申請必須

STEP3

📅

【重点支援対象者のみ】さらに6ヶ月間就業継続

重点支援対象者の場合のみ、転換後合計12ヶ月の継続雇用で2期目の申請が可能。通常の有期雇用転換は1期(40万円)のみで完了。

申請②

💰

【第2期申請(重点支援対象者のみ)】12ヶ月分賃金支払日の翌日から2ヶ月以内 → +40万円

2期目申請では、転換後12ヶ月間で「合理的な理由なく賃金が減額されていないこと」が要件となります。

重点支援対象者のみ +40万円

7必要書類チェックリスト

計画届出時

キャリアアップ計画書(様式第1号)※転換前日までに提出
労働組合または労働者代表の意見書(労働組合等がある場合)

共通書類(全申請時)

支給申請書(様式第3号)
支給要件確認申立書(共通要領様式第1号)
キャリアアップ計画書の写し
転換前後の就業規則または労働協約等の写し
転換前後の雇用契約書または労働条件通知書の写し
転換前後の賃金台帳・出勤簿の写し
雇用された日付がわかる雇用契約書等の写し
賃金台帳 3%以上増額に係る計算書

追加書類(状況に応じて)

重点支援対象者の場合:確認票(本人記載・申告)
新卒者で1年以上経過後の転換:応募書類または申立書
派遣労働者の場合:派遣元事業主証明書
母子・父子家庭の場合:証明書類

加算申請時の追加書類

【制度導入加算】就業規則等に新規規定した日付を確認できる書類
【多様な正社員加算】多様な正社員制度を規定した就業規則等の写し
【情報公表加算🆕】ウェブ掲載のスクリーンショット等(URL・掲載日時を含む)

8よくある失敗と注意点

「うちの従業員は重点支援対象者?」——まず無料診断から

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よくある質問(FAQ)

「正社員転換」と「正規雇用への転換」は同じですか?要件上の「正規雇用労働者」とは何ですか?

同じです。「正規雇用労働者」とは、同一事業所内の正規雇用労働者に適用される就業規則が適用され、かつ「賞与または退職金の制度」と「昇給」が転換時点で規定されている労働者を指します。単に「無期雇用」にしただけでは不十分で、賞与・昇給・退職金制度の整備が必要です。

賃金3%増加の計算方法を教えてください。基本給だけで3%増やさないといけませんか?

基本給だけでなく、定額で支給される手当(通勤手当・時間外手当は除く)を含めた合計額で計算します。転換前6ヶ月の賃金総額と転換後6ヶ月の賃金総額を比較して、後者が3%以上多ければOKです。定額手当を新設して3%増加を達成することも可能ですが、就業規則に支給条件と金額を明記しておく必要があります。

試用期間がある場合、いつから6ヶ月のカウントが始まりますか?

試用期間終了日の翌日から正社員化が完了したものとみなされます。例えば「4月1日入社・6ヶ月試用期間・10月1日から正社員」であれば、10月1日が転換日となり、翌年4月1日に6ヶ月分の賃金支払いが完了し、その翌日から2ヶ月以内に第1期申請ができます。なお、試用期間中の雇用は無期雇用労働者として扱われます。

自社のホームページがない場合、情報公表加算は受けられませんか?

受けられます。自社HPがない場合は、厚生労働省が運営する「職場情報総合サイト(しょくばらぼ)」に企業登録して情報を公表することで、情報公表加算の対象になります。複数事業所がある場合は事業所ごとに公表が必要です。

同じ従業員を一度正社員化した後、再度この助成金を使えますか?

使えません。同一の対象者について正社員化コースが適用されるのは1回のみです。ただし、別の従業員を正社員化すれば、その都度申請できます(1事業所あたり1年度20人まで)。

両立支援等助成金(育休中等業務代替支援コースなど)と同時に申請できますか?

原則として、同一の取り組みに対する重複受給はできませんが、対象者・対象期間・対象コストが異なる場合は併用可能です。キャリアアップ助成金(正社員化コース)と両立支援等助成金は別制度なので、別の従業員や別の取り組みであれば同時申請が可能です。ただし具体的な可否は申請前に労働局に確認することを強くお勧めします。