特定求職者雇用開発助成金特定就職困難者コース2026年度版⚠ R8.5 改定あり

高齢者・障害者の採用で最大240万円特定求職者雇用開発助成金 完全解説

60歳以上・障害者・母子家庭の母などをハローワーク経由で採用・継続雇用すると、1人あたり60〜240万円が最長3年にわたって分割で支給される制度。採用後でも申請できる数少ない助成金です。

2026年4月22日

240万円

重度障害者等(中小)最大

6ヶ月ごと

分割で支給(1〜3年)

4コース

令和8年度のコース数

8〜10ヶ月

採用〜初回入金の目安

⚠ 令和8年5月1日〜高齢者(60歳以上)の対象要件が変更されました。詳細は本文をご確認ください。
柴 悠介

著者 / Author

柴 悠介

株式会社リクステップ CEO / K-Drive株式会社 CTO。100社以上への助成金・補助金申請サポート実績。本記事は厚生労働省「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」公式リーフレット(令和8年4月8日更新)・令和8年5月1日改定通達を一次資料として作成。

1令和8年度の改定内容(必ず確認)

令和8年度 改定最新の変更点

  • 令和8年5月1日〜:60歳以上の対象者要件が変更。「ハローワーク等において就労に向けた個別支援を受けていること」が新たに必須要件となりました。従来は「雇入れ時60歳以上」だけで対象でしたが、今後は個別支援を受けている求職者のみが対象です。
  • 令和8年4月1日〜:賃金台帳の提出が必須化。支給申請時に賃金台帳の提出が確認できない場合は一律不支給となります。労働基準法の記載事項(労働日数・時間数・賃金額等)が揃っていることを確認してください。
  • 成長分野等人材確保・育成コースは令和7年度末で廃止。通常の1.5倍助成(最大360万円)のコースは令和8年度からは申請できません。

2制度の概要

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)は、高齢者(60歳以上)・障害者・母子家庭の母等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続雇用労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れた事業主に対して、1人あたり60〜240万円を最長3年間にわたって6ヶ月ごとに分割支給する制度です。

採用コストを削減しながら、長期的な採用費用の補填として機能します。ハローワークから支給申請書類が郵送されるため手続きが比較的わかりやすい一方、申請期限の自己管理を怠ると不支給になるため注意が必要です。

3コース別・対象者別の支給額(中小企業)

対象労働者の区分週30時間以上(通常)週20〜30時間未満(短時間)
① 高齢者(60歳以上)※令和8年5月1日〜個別支援要件追加母子家庭の母等60万円30万円×2期(1年間)40万円20万円×2期(1年間)
② 重度以外の身体・知的障害者120万円30万円×4期(2年間)80万円20万円×4期(2年間)
③ 重度障害者等(重度の身体・知的障害者、45歳以上の障害者、精神障害者)240万円40万円×6期(3年間)80万円20万円×4期(2年間)
( )内は中小企業以外の支給額。重度障害者等の大企業は100万円(33万円×3期)。支給対象期ごとの支給額の上限は、その期間に支払った賃金額が上限となります。

4対象事業主・対象労働者の主な要件

対象事業主の主な要件

  • 雇用保険適用事業主であること
  • 雇入れ前後6ヶ月間に、事業主都合による離職者(解雇・退職勧奨)を出していないこと
  • 過去3年間に特定就職困難者コースを利用した労働者を、事業主都合で離職させていないこと
  • 対象労働者が、代表者・取締役等の3親等以内の親族でないこと

対象労働者の主な要件

区分主な要件(令和8年度版)
高齢者(60歳以上)雇入れ時点で60歳以上であること
⚠ 令和8年5月1日〜:ハローワーク等で就労に向けた個別支援を受けていること(新要件)
「特定求職者雇用開発助成金の対象労働者であること」を明示した紹介であること
障害者身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳いずれかの所持者
または障害者職業センターの障害認定を受けた者
※発達障害者・難治性疾患患者は別コース(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)が対象
母子家庭の母等母子家庭の母(児童扶養手当受給者または同等の状態)
または父子家庭の父(同様の要件)

5申請の流れ——6ヶ月ごとに繰り返す

1

ハローワーク等に求人を申し込み・対象者の紹介を受ける

ハローワークに求人を出す際に「特定求職者雇用開発助成金を利用したい」旨を伝えておく。令和8年5月1日以降は60歳以上の対象者については「対象労働者であることを明示した紹介」でないと申請不可のため、ハローワークに必ず事前確認を。

⚠ 紹介前に採用を決めるのは絶対NG
2

対象者を雇用(継続雇用が前提)

雇用保険の一般被保険者として雇い入れる。有期雇用契約の場合は「自動更新」の条件を雇用契約書に明記することが必要(令和5年10月1日〜)。無期雇用が原則だが、自動更新の有期契約でも対象。

3

雇入れから6ヶ月経過→第1期支給申請(2ヶ月以内)

雇入れから6ヶ月が経過した翌日から2ヶ月以内に第1期支給申請書を提出。管轄の労働局から支給申請書類が郵送されてくるが、届いてから待つのではなく自社でカレンダー管理が必須。届くのが遅かったり、期限を過ぎると不支給になる。

⚠ 申請期限は絶対に自己管理。1日遅れで不支給
4

以降6ヶ月ごとに申請を繰り返す(最大6期・3年間)

重度障害者等の場合は6ヶ月ごとに6回(3年間)申請し、最大240万円を受給。各期の支給額は「その期間に支払った賃金額」が上限のため、賃金台帳の整備が重要。令和8年4月から賃金台帳の提出が必須化された。

添付書類:出勤簿・賃金台帳・雇用契約書・手帳の写し等

6よくある失敗と注意点

「高齢者や障害者の採用を検討中」——まず無料診断

採用予定の対象者の属性・雇用形態に合わせて、最適な申請プランを提案します。
支給申請書類の管理・期限カレンダーの作成もリクステップがサポートします。

よくある質問(FAQ)

すでに在職している障害者を対象にできますか?

原則として対象になりません。ただし、重度障害者等(重度の身体・知的障害者、45歳以上の障害者、精神障害者)を週30時間以上で雇い入れる場合は、在職中でも助成対象となります。それ以外の障害者・高齢者については、ハローワーク等の紹介時点で求職中(原則として離職状態)であることが必要です。

パート・アルバイトの短時間勤務でも申請できますか?

週20時間以上の所定労働時間があれば申請できます。ただし週20〜30時間未満の「短時間労働者」として区分され、支給額は通常より低くなります(高齢者等:40万円、重度障害者等:80万円)。週20時間未満の場合は雇用保険の対象外となるため申請できません。

トライアル雇用助成金と同時に申請できますか?

可能です。障害者トライアルコース(最大3ヶ月・月4〜8万円)でトライアル後、継続雇用した場合に特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)を申請するという流れが一般的です。両方を活用することで採用リスクを最小化しながら最大の助成を得られます。

発達障害のある方を採用しても対象になりますか?

障害者手帳を持っていれば特定就職困難者コースの対象になります。手帳を持っていない場合は「発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース」(別コース)の対象です。最大120万円(中小企業)が支給されます。詳細はハローワークにご確認ください。

令和8年5月1日からの「個別支援要件」とは何ですか?

60歳以上の高齢者を対象とする場合、令和8年5月1日以降は「ハローワーク等において就労に向けた個別支援を受けていること」が新要件として加わりました。従来は「雇入れ時60歳以上」だけで対象でしたが、今後はハローワークの個別支援(職業相談・職業訓練の受講指示など)を受けている求職者のみが対象です。求人申込み時にハローワークへ必ず確認してください。

関連記事