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株式会社リクステップ 採用支援チーム
採用戦略設計・RPO運用を担当。中小企業・ベンチャー向けの採用改善を支援。本記事は通年採用の3つの難しさと成功の鍵5ポイントを実務目線で整理しています。
通年採用は「いつでも採用できる柔軟な仕組み」のはずが、実際には採用担当者の疲弊・優秀層の他社流出・採用基準のブレという3つの問題を引き起こしやすい構造があります。本記事では根本原因を整理し、実際に成果が出た5つのポイントを具体的なアクション付きで解説します。
1通年採用とは——一括採用との違いと広まった背景
「柔軟に採れる」が「常に対応し続ける」になってしまう構造的問題
通年採用とは、特定の時期に集中させず年間を通じて継続的に採用活動を行う採用手法です。中途採用では以前から一般的でしたが、新卒でも通年化を進める大手企業が増えており、中小企業・ベンチャーでも標準になりつつあります。
メリットは「優秀な候補者が市場に出てきたタイミングで採用できる」「欠員発生に即対応できる」「特定時期への工数集中がない」点です。一方で「いつでも対応しなければならない状態が常時続く」という構造的な重さがあります。これが「通年採用は難しい」という声の根本にあります。
2通年採用が「難しい」「失敗しやすい」3つの理由
この3つのどれが自社のボトルネックかを特定することが対策の出発点
理由 1採用担当者の工数が増大し、リソースが枯渇する
一括採用には「忙しい時期」と「休める時期」がありますが、通年採用にはそれがありません。応募対応・スカウト送信・面接調整・書類選考が365日継続的に発生し、採用担当者が慢性的に工数不足に陥ります。工数不足は①初回連絡の遅れ→他社流出②スカウト文面の画一化→返信率低下③戦略を考える時間の消失→改善停止、の連鎖を招きます。欠員が発生しているタイミングほど他業務も増えるため、最もリソースが必要な時期に最も手が回らなくなる逆説が起きます。
理由 2優秀な人材は早期に内定が出て、スピード競争に負けやすい
通年採用市場では優秀な転職者ほど複数社から同時にアプローチを受けています。「選考が速い会社」が先に内定を出し候補者を囲い込む競争が常時発生しています。候補者は「早く決めて安心したい」という心理から、同じ条件なら速く動いてくれる会社を選びます。選考スピードの遅さは採用要件・給与と同じくらい重要な競争変数であり、「候補者を軽視しているシグナル」として受け取られることもあります。
理由 3求める人材像(ペルソナ)が不明確になり、ミスマッチが生じやすい
通年採用は長期間募集を続けるため、時期によって現場の要望や事業状況が変わり採用基準がブレやすくなります。期初は「即戦力のマネージャー」を求めていたのに、事業の進捗で「手を動かせる若手」に要件が変わるケースも。この変化を採用担当に伝えずに選考を続けると「現場が求める人と採用担当が選ぶ人が違う」すれ違いが発生します。また面接官が増えやすく、面接官ごとに採用基準が属人化する問題も起きます。
3通年採用を成功に導くための5つの重要ポイント
3つの難しさに対応する実行可能なアクションを、優先順位付きで解説
最初の一歩は「誰を採るか」を明文化し、現場と採用担当の間で常に最新の状態に保つことです。整理にはMUST(必須条件)/WANT(歓迎条件)/活躍社員の特徴/NG条件の4要素が有効です。採用要件は事業フェーズ・充足状況で変化するため、最低でも四半期に1回見直しMTGを実施してください。
選考スピードは最重要の競争変数です。「良い人だが他社に取られた」を防ぐには、選考リードタイムに明確なSLA(目標値)を設定し全員に徹底する必要があります。
| 選考ステップ | 目標リードタイム | なぜ重要か |
|---|---|---|
| 応募→書類確認 | 1営業日以内 | 応募後の初動が遅いと候補者の温度が下がる |
| 書類通過→一次面接 | 72時間(3営業日)以内 | ここが遅いと他社に先を越される |
| 一次→最終面接 | 7日以内 | 中間が長いと熱量が下がる |
| 最終→内定通知 | 翌営業日以内 | 最終後の「待ち」は他社への流出リスクが最高 |
| 応募→内定(全体) | 2週間以内 | 3週間を超えると辞退率が急上昇する傾向あり |
求人媒体だけに頼るのはリスクが高い選択です。転職顕在層だけでなく潜在層にも継続的にアプローチすることで母集団が安定します。チャネルは3〜4本に絞って改善サイクルを回すことを推奨します。
ダイレクトリクルーティング
転職顕在層へのスカウト
doda Recruiters・ビズリーチ・LinkedIn等。プロフィール更新・直近ログイン等で転職意欲の高い層に絞り込んで送付することが重要
カジュアル面談
転職潜在層との接点づくり
まだ転職意欲が高くない候補者と「まず話を聞く」段階で接点を作る。Wantedly等で集めやすい。3〜6ヶ月後の転職タイミングで優先候補に
リファラル採用
質の高い候補者の紹介
社員経由の紹介はカルチャーフィット率・定着率が高い傾向。規程整備と「毎月の紹介ポジション周知」が活性化の鍵
SNS・採用広報
認知拡大・潜在層への接触
X・Instagram等の継続発信で「いつか入りたい」候補者を蓄積。成果まで3〜12ヶ月かかるが採用基盤として機能
内定を出しても辞退される場合の多くはCXに問題があります。給与や条件が競合に劣ることより「この会社は自分を大切にしてくれるか」という体験の方が意思決定に影響するケースが少なくありません。①選考中のCX(面接官の態度・質問の質・フィードバック)②選考の透明性(選考回数・決定時期を事前に伝える)③内定後フォロー(現場社員との非公式面談で入社後イメージを具体化)の3点が核心です。
通年採用は長期間にわたるため、感覚での運用を続けると「なぜうまくいかないか」が永遠にわからないままになります。月次でデータを確認し、ボトルネックを特定してから改善施策を打つサイクルが必要です。
| 指標 | 内容 | 改善のヒント |
|---|---|---|
| チャネル別応募数 | どのチャネルからどれだけ応募が来たか | 応募が少ないチャネルは投資対象か検討 |
| 書類通過率 | 応募に対して書類選考を通過した割合 | 低すぎる場合は採用要件か求人票に問題あり |
| 面接通過率 | 一次→最終の各段階の通過率 | 面接官ごとの差が大きい場合は基準が属人化 |
| 内定承諾率 | 内定に対して承諾した割合 | 50%以下ならCX改善・条件見直しが必要 |
| 採用単価 | 採用1人あたりの総コスト | チャネル別に算出してコスト効率を比較 |
| 選考リードタイム | 応募から内定までの平均日数 | 2週間を超えている場合はスピード改善優先 |
4採用業務の課題を解決する「採用代行(RPO)」という選択肢
リソース不足・スピード不足を構造的に解決する最短ルート
通年採用で最も問題になりやすいのは「リソース不足」と「スピード不足」です。採用担当が兼任で週5〜10時間しか確保できない状況では、5つのポイントを全て実践するのは現実的に困難です。この構造的問題を解決する手段として採用代行(RPO)の活用があります。
RPOが通年採用に有効な理由
RPOは求人票作成・スカウト配信・応募者への初回連絡・面接日程調整・エージェント管理・効果測定まで「採用の実務工数」を外部に委託できます。採用決定権は企業側に残したまま、工数がかかる実務を切り出せるのが最大の特徴です。
RPOに委託できる範囲と自社で担う範囲
RPOに委託できる範囲:求人票作成・媒体運用・スカウト配信・応募者初期対応・面接調整・エージェント管理・効果測定・レポーティング。自社で担うべき範囲:採用基準の最終決定・面接(最終判断)・内定通知・入社オファーの提示・候補者とのビジョン共有。両者の役割を明確に分担することで、採用担当者は「見極め・事業説明・オンボーディング」といったコア業務に集中できます。
5通年採用 運用チェックリスト
5つ以上チェックが入る場合は、採用支援の専門家への相談を推奨します。
- □全ポジションの採用要件(Must/Want/NG)を明文化している
- □現場と採用担当の要件見直しMTGを四半期に1回以上実施している
- □応募後1営業日以内に必ず初回連絡している
- □応募から内定まで2週間以内を目標に運用している
- □採用チャネルを3〜4本に絞ってPDCAを回している
- □カジュアル面談を月2回以上実施している
- □面接後のフィードバックを翌日以内に返している
- □内定後1週間以内に現場社員との非公式面談を設定している
- □月次で採用KPI(応募数・通過率・承諾率・採用単価)を確認している
- □採用担当者が週10時間以上採用業務に使える体制がある
- □ATSを導入し応募者情報を一元管理している
- □入社者アンケートで選考体験・入社の決め手を聴取している
「通年採用の運用が回らない。どこから改善すれば?」
採用要件の整理・選考スピード改善・チャネル最適化から実務代行まで。
リクステップが通年採用を成功へ導きます。まず無料相談でご相談ください。
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よくある質問(FAQ)
通年採用で最初に整えるべきことは何ですか?
採用要件の明確化と、選考リードタイムの目標設定の2つです。「誰を採るか」が固まっていない状態で募集を続けると選考のたびに議論が発生して工数を消耗します。また応募から内定まで何日以内を目標にするかをSLAとして設定し、採用に関わる全員に共有することで、スピード競争に勝てる体制が整います。
通年採用で候補者離脱を防ぐには何が有効ですか?
最も効果が高いのは「初動レスポンスの速さ」と「内定後のフォロー充実」の2点です。応募後1営業日以内の初回連絡、書類通過後72時間以内の一次面接設定で「この会社は本気だ」という印象を与えられます。内定後は1週間以内に現場社員との非公式面談を設定し、入社後イメージを具体化することで辞退率が下がります。
採用代行(RPO)はどんな企業に向いていますか?
採用担当が兼任で工数不足の企業、複数ポジションを同時進行で対応が追いつかない企業、採用スピードが遅く改善したい企業、改善サイクルを外部知見で早めたい企業に特に有効です。採用代行は「採用を丸投げする」ものではなく、工数がかかる実務を外出しして採用担当が本質的な部分(見極め・オファー・オンボーディング)に集中できる体制を作るためのものです。
通年採用で採用チャネルはいくつ持てばいいですか?
3〜4本が現実的な目安です。多くのチャネルを同時に持つと各チャネルへの工数が薄くなり改善サイクルが回りません。ターゲット人材が多いチャネル(顕在層には求人媒体・スカウト、潜在層にはSNS・カジュアル面談、質の高い紹介にはリファラル)を見極めて3本に絞り、各チャネルの応募数・面接化率・採用単価を月次で比較しながら優先順位を調整してください。
内定承諾率が低い場合、何が原因として考えられますか?
主な原因は4つです。①内定後のフォローが薄く他社に先を越される②選考中のCXが悪く「入りたくない」と感じた③給与・条件で他社に負けている④選考が長く「待ちくたびれた」。入社者アンケートや辞退者へのヒアリングで実際の理由を確認してください。
カジュアル面談はどう活用すればいいですか?
「採用のための選考」ではなく「相互理解の場」として設計してください。まだ転職意欲が高くない候補者に「興味があれば話しましょう」と声をかけ、仕事内容・会社の雰囲気・事業フェーズを説明する場です。「選考に進みますか?」ではなく「また変化があればご連絡ください」と関係を温める場と位置づけることで、3〜6ヶ月後に転職を決意したタイミングで第一想起の会社になれます。




